たいようのひかり

アラフォー独女。まじめにふざけて生きることにした。

大人になってからもみえちゃった?話。

今度は一人暮らしでみえちゃった?話。

 

10年前くらい。

「猫OK」って条件だけで決めたその部屋には、すでに4年ほど暮らしていた。

猫OKの部屋って、最近はずいぶん増えた気がする。

その頃はそのワードだけで、数百件の選択肢から一気に1桁まで下がるほど見つかりにくくて。

で、駅から遠くて、北西向きの窓しかないジメッとした部屋だったけど、片目つぶりながらそれなりに生活していた。

その頃は、完全に夜勤ばっかの仕事してて。

17時頃家を出て、4時前くらいに帰宅する、という世の中の人たちと反対の時間帯で暮らしていた。

なので、休みの日も当然のように昼夜逆転

それが、お盆休みでだんだんズレたらしく。

気づくと夜に眠くなった。

まあ、たまには世間の人並みに夜寝るか、と、特に何も考えず眠気に従った。

 

どのくらい時間が経ったのかわからなかった。

 

ポタポタポタポタ

 

寝る前に確認したはずのキッチンの蛇口から水の滴る音が聴こえて、思わずそちらを見る。

ワンルームの部屋の中は真っ暗だった。

キッチンの向こうの玄関、ほのかに青緑色の薄明かりのような…

ああ、玄関の電気が蓄光のカバーだからその色か。

 

いや待て!!

帰ってから何時間経ってる!!

そんなに蓄光効くわけない!!

その、ぼんやり薄暗い灯りの下に、ぼんやり誰か立ってるような…

暗過ぎてシルエットがいまいちわからなかったけれど、髪の長い、背のそんなに高くない、女性?

 

(うわあああああああ!!)

 

その後どうしたか覚えていない。

布団をかぶって、自分の息遣いが玄関まで聞こえないように押し殺してたのだけは覚えているけど。

気づいたら朝でした。

 

あれはなんだったんだろ。

まあ、夢説か気のせい説が有力だけどw